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タルト・タタンの夢

08/01/13 (日) 11:51 [ 日本人作家(か行) ]

タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

近藤史恵「タルト・タタンの夢」創元クライム・クラブ
満足度:★★★★

小さなレストラン、ビストロ・パ・マルを舞台に、客が持ち込む食べ物にまつわる小さな謎を解き明かす連作短編集。

ビストロ・パ・マル、行ってみたーい!! 気取らずにフレンチが楽しめて、良心的な料金設定で、スタッフの雰囲気も良さそうだし、客の体調にも気を配ってくれて、何より料理が美味しそう。涎が出そうになるミステリは久しぶりです。
変わり者らしい三舟シェフは、料理の腕を揮うだけではなく、安楽椅子探偵としても活躍するのです。が、肝心のミステリに関してはちょーっと物足りないのが残念。謎解きよりも食を通して垣間見える人間模様を味わう、という趣向なんでしょうか。真夏の「理不尽な酔っぱらい」以外の全てに出てくる、隠れた人気メニュー「ヴァン・ショー」がいいですね。体も心も温まり、落ち着いてゆっくり話をする空気を醸し出します。後半は水戸黄門の印籠よろしく、ヴァン・ショーが出るだけでほっとする気分になってました。
7編の中では「割り切れないチョコレート」が一番好き。第一印象は良くなかったショコラティエのお兄さんの、プロ意識をしっかり持ってる職人っぽい雰囲気と表には出さない優しさにやられました。続編もあるようなので、また出て欲しいなぁ。
途中まで三舟シェフがオーナーシェフだと思い込んでいましたが、オーナーは別にいるようですね。どんな人なのか気になります。

タグ : ミステリ

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